【留学情報】ブリヤート国立大学への留学を考えている方へ(2020年度版)

本記事をご覧いただきありがとうございます。
私は2017年9月~2018年2月の約半年間ロシアのブリヤート国立大学に留学していた者です。
留学時は大学の学部3年でした。本記事を執筆している現在は大学院の修士課程1年生です。

既に留学から3年経つのですが、ありがたいことにブリヤート国立大学(以下BSU)の留学に関して質問して下さる方がいらっしゃるため、なるべく新しい情報を日本語で提供するべくこの記事の執筆に至りました。留学検討の際の一助となれば幸いです。

なお、ここで紹介する情報は2020年11月の執筆時点での情報になるので、閲覧している今現在の年月日が離れている場合はリンク先のオリジナルサイトの確認をお願いします。


目次

1. よく聞かれる質問の回答集
2. 大学基本情報
3. BSU留学生クラスで学べること
4. 大学所在地の都市について
5. お役立ちリンク


1. よく聞かれる質問の回答集

明記がない限り2017年時点での情報です。

①あなたは私費?交換留学?私費と交換どっちがいい?
私費でした。費用面で考えるなら私費、大学側のサポートや就活を考えるなら交換(派遣)です。

②BSUの学費・寮費は?
学費:私費の場合1セメスター5万円ほどでした。派遣は大学に確認を。
寮費:記憶にありませんが非常に安かった印象があります。

③留学希望者向けの案内や申込ページはどこ?
以下のURLが外国人学生受け入れに関するページです(2020年11月4日最終閲覧)。

④留学生担当のBSUの部署はどこ?
国際関係課です。連絡先は intdep★bsu.ru (★=@)

⑤日本人留学生はどれくらいいる?
私の年は自分を含めて2人。それ以降の年に留学した方の話を聞いても1~2人くらい。最近は協定校が増えているようなのでこれから増えるかもしれません。

⑥大学のある都市(ウラン・ウデ市)に日本人はいる?
多くはありませんがいらっしゃいます。劇場のダンサーさんや楽団員の方、BSUの日本語講師の方など。

⑦ロシア語はどれくらいできてた方がいい?
できればできるほど良いですが、全くできなくてもキリルアルファベットから教えるクラスもあるので学習上は問題ないと思います。ただ、日本人が少なく英語もあまり通じないためできる方が安心と感じました。

⑧健康上の問題が起こった場合は?
軽い症状であれば町中にある薬局や病院で相談。深刻な病気の場合は一時帰国をおすすめします。

⑨予防接種は何を打った?いつ打つべき?
ダニ脳炎、A型肝炎、B型肝炎。注射は複数回に分けて打つので、余裕をもって留学の半年~3か月前から打つとよいと思います。詳しくは病院に相談を。

⑩クレジットカードは使える?どこで使える?
Visaは一部の個人商店を除き基本どのお店でも使えました。ATMでキャッシングも可能。詳しくはカード会社に相談を。万一を考えて複数枚カードを持っていた方がいいです。

⑪友達はどうやって作る?
留学生同士は仲良くなりやすいので心配いらないと思います。現地の人と仲良くなるには留学生歓迎パーティに出席したり、BSUの日本語科や学んだことのある言語の語科に顔を出すのが比較的簡単ではないかと思います。大きめのダンスサークルや国際交流団体に入るのも一つの方法だと思います。

⑫やってた方がいいSNSはある?
現地でメジャーな連絡手段はВКонтакте(VK)かViberなのでどちらかを入れるとよいかもしれません。Instagramは交友関係の拡大や維持に役立ちます。日本の家族との連絡用にFacebook MessengerなどのLINEの代替アプリを入れる/入れてもらうことをおすすめします。ただなぜかWi-FiだとたまにLINE使える。

⑬モンゴル語やモンゴルに関して学ぶことはできる?
個人の努力次第で学べます。ロシア語を使って学ぶという遠回りをする必要があるので、効率は落ちますが、ロシアのモンゴル研究やモンゴル語教育を知るいい機会ではあります。会話能力を鍛えるにはモンゴル国の大学に留学した方が良いと思います。
いま振り返って考えると、ブリヤートに限らず非モンゴル国のモンゴル系地域で学ぶ利点は、ハルハ中心主義から離れて「モンゴル」を考えることができる点、モンゴル語以外の言語を最低一つ学ぶ必要があるため読める文献が増える=視野が広がる点だったのかなと思っています。

⑭ブリヤート語は学べる?
BSUのブリヤート語の授業や町のブリヤート語教室で学べます。最近はネット教材も充実してきました。


2. 大学基本情報

・名称
日:ブリヤート国立大学
露:Бурятский Государственный университет
英:Buryat State University)
・大学公式サイト
 https://www.bsu.ru/ (露・英・中・蒙語対応)
・所在地
日:670000, ロシア連邦ブリヤート共和国ウラン・ウデ市スモリナ通り24а
露:670000, Республика Бурятия г. Улан-Удэ, ул. Смолина, 24а
英:24а st. Smolina, Ulan-Ude, Republic of Buryat, 670000, Russia
・教育機関
各機関の先生と相談すれば正規学生と同じ授業を受講できるかもしれません。
 東洋学研究科 …よくお世話になった日本語科はここ
 数学情報研究科
 医学研究科
 哲学・外国語・マスコミュニケーション研究科 …留学時の所属(2017年時)
 経済経営学研究科
 教育学研究科
 生物学・地理学・土地利用学部
 歴史学部
 社会心理学部
 体育・スポーツ・観光学部
 物理・技術学部
 化学部
 法学部
 哲学科
 カレッジ ※大学入学前段階の現地人生徒向けのようです
※институтは研究科、факультетは学部と訳しましたが実質どちらも日本の大学でいう学部のようでした。
・留学時にお世話になる大学内部門
国際関係課 intdep★bsu.ru ★=@

3. BSU留学生クラスで学べること

・ロシア語:文法、作文、読解、会話、発音、その他先生の興味に応じたもの
・ТРКИ対策(希望者)

4. 大学所在地の都市について

・都市名
日:ウラン・ウデ
露:Улан-Удэ
ブ:Улаан-Үдэ
英:Ulan-Ude
意味はブリヤート語で「赤いウデ」です。「赤い」理由は社会主義時代につけられた名称のため。「ウデ」は町の中心に走るウダ川(ブリヤート語ではウデ川)がその由来となっています。旧称ヴェルフネウディンスク。
・ウラン・ウデ市公式サイト
https://ulan-ude-eg.ru/ (ロシア語)
・公共交通手段
マルシルートカ、路面電車、タクシー
・観光地
『地球の歩き方 シベリア』に基本的な観光地情報が載っています。
・治安
中心部:日没後・日照前に出歩かなければ安全でした。
 ただ、2019年訪問時には、町の中心部にある帽子を模した建物(廃墟)にはホームレスが住み着いていて危ないという話を現地の友人から聞きました。実際にその建物を友人と覗いていたらご老人に怒られましたので、その建物周りは避けた方がいいかもしれません。
住宅街や郊外:一人で歩く場合は周りの様子にある程度気を配ることをおすすめします。不良みたいな若者集団や酔っぱらいも多少いたので、そういう人が多い場所に現地の人の案内なしで入らないようにしましょう。

5. お役立ちリンク

・東京外国語大学のBSU派遣留学生による報告

・町の様子など
…留学中にモンゴル情報クローズアップというブログに寄稿したもの。現地で書いた情報なので思い出しながら書いている上記のものより正しいところもあるとは思い載せました。ただ何も知識のない段階で書いた記事なのでうのみにしないでください。
…主に留学中に更新していたブログです。留学準備などはこっちの方が詳しく書いてあります。上記と同様の理由で書いてある情報はうのみにしないでください。町の様子などの参考程度にどうぞ。
…「ロシアやブリヤートに関する情報、駆け出しの日本語教師として感じたことを発信します。ブリヤート共和国で日本語教師として2018年8月~2020年7月まで働いていた日本人大学院生のブログです。」ブログ説明文より。
私が卒論執筆時にウラン・ウデを再訪した際お世話になったBSUの日本語教師の方です(2020年11月現在帰国)。2年間ブリヤートにいらっしゃったため、町に関する記事が充実しています。



個別のご質問はブログのコメント機能で受け付けます。私とリアルで知り合いの方や(元)所属機関が同じ方はお持ちの連絡手段でご遠慮なくどうぞ。
大学や町の様子に関する質問への詳しい回答は難しいですが(変化が激しいため)、留学前の準備や日本からの持ち物など留学準備に関してはお答えできるかもしれません。


2020年11月16日最終更新

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