【ブリヤート語の歌】ヨーホル・ナーダン(輪になっておどろう)
今回はブリヤートの有名な民謡「ヨーホル・ナーダン」を紹介します。
Ёохор наадан、Ёхор наадан、Ехор нааданなど複数の表記ゆれがありますが、読みは全てだいたい一緒なので以下はカタカナで表記させていただきます。
本記事タイトル「ヨーホル・ナーダン(輪になっておどろう)」の()内の日本語訳は「ヨーホル・ナーダン」というブリヤート語の訳ではありません。この歌を歌いながら手をつないで輪になって踊る様子から「これブリヤート版のWAになっておどろうでは…⁈」と私個人のセンスで付けた副題みたいなものです。個人的には結構この副題を気に入ってるので、ブリヤート語民謡を収録した本が出る場合にはこれ使ってくれないかな?と他力本願的に思っています。
それではヨーホル・ナーダンの本当の意味は何かというと、「ヨーホル」は手をつないで時計回りに回るブリヤートの踊りのことを指し、「ナーダン」は遊び全般のことを指します。ヨーホルがよく踊られる時期は、サガールガンというチベット仏教の旧正月の頃です。ウラン・ウデ市では、サガールガン時には市中心部の劇場前広場で大きなヨーホルが毎年踊られているようです。回る方向は時計回り、正確には「太陽の回る方向回り」が正式とされているようですが、反対向きに回っている人たちの動画も割と見かけます。
ヨーホルの種類はたくさんあり、今回紹介するヨーホルはそのうちのひとつです。今のところ私がヨーホルとして感知しているメロディーは3つほどですが、もっとそれ以上の数のヨーホルがあると考えられます。Youtubeでヨーホルと検索すると、「イルクーツクのヨーホル」「トゥンカのヨーホル」など「(地名)のヨーホル」がいっぱい出てきます。みなさんのお気に入りのヨーホルを見つけてみてください。
おまけですが、Alihan Dzeが近年出した曲のいくつかはヨーホルのリズムを参考にしたらしいのですが、ちょっと聴いただけではヨーホルの何を参考にしたのかが分からないメロディーラインの曲もあります(ちゃんと分析すれば分かるのでしょうがこのブログではやりません)。ヨーホルと名の付くメロディの異なる曲がいっぱいあることも併せて考えると、極論を言えばヨーホルという歌詞が入っていてブリヤート人が輪になって踊ればそれがヨーホルなのでは?と感じました。
今回の歌詞翻訳はメロディに載せて歌うことを意識して原曲からかなり改変しました。PVが童謡風だったため子供向け歌詞にしてみました。反省点は原曲のように最後の母音の韻を踏めなかったことです。韻を踏むのは難しいですね。
日本語版の歌詞を上記のPV音源を流しながらあわせて歌うことができます。
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ヨーホル・ナーダン(輪になっておどろう) Еохор наадан
Хурмаста тэнгэридээ мургэн хатараяа
かみさまと おそらに いのって おどろうよ
hу сайнайгаа дээжые ургэн
乳茶を ささげて
Хурьhэтэ дэлхэй дээр
大地の 世界で
Мургэн хатараяа
いのって おどろうよ
Угалзатай гужгороо гэшхэн хатараяа
もようにそって あしぶみふんで おどろう
Аялга hайхан дуундаа сэнгэн
きれいなメロディー たのしくうたおう
アルタルガナみたいに 花ひらき おどろう
Эмэлэйнгээ Тобрулгы яларуулан хатаряа
鞍(くら)のまるかざり ひからせて おどろう
Энхэ мэндын хадагаа дэлгээн
永久(とわ)の健康の ハダクを ひろげ
Эб модон шэнги нэгдэн хатараяа
平和の木みたいに ひとつになり おどろう
Хатараяа, Хатараяа.
おどろう おどろう
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